2014-09

茗理正伝研究会

20140927 (2)9月27日(土)、白水会会員向けの「茗理正伝」研究会の第1回を開催しました。

“茗”はお茶を指します。従って、「茗理正伝」とは、「茗(茶)の理(ことわり)を正しく伝える」書物ということになります。

茶道小堀家三代の長順が細川家八代の重賢公の命により宝暦8年に出版した茶書です。重賢公は、同じく長順が著した小堀流踏水術の奥義を記した「踏水訣」と「茗理正伝」をセットにして、親しい大名諸侯に送られたようで、小堀家には犬山城主成瀬隼人公から重賢公に宛てたお礼状が伝わっています。

「茗理正伝」には、利休から婿である円乗坊宗円、更にその娘婿古市宗庵へと奥義が伝授された系図や宗庵から古流三家へ相伝された経緯等が記載されており、利休没後百数十年が経って華美な風潮に流れて行きつつあった当時の茶の湯に対し、「利休の茶に還れ」と警鐘を鳴らした一冊だったと考えております。

12代泉斉を講師とした第1回の研究会には、土曜日の昼下がりにもかかわらず50名近い白水会員が参加。みなさん熱心です。

最初の1時間ほどは、茶の湯の歴史、細川家の歴史、肥後古流の成り立ち等の基礎知識編の講義に当て、いよいよ本論へ。

まずは、林菊渓の序文について解説がありました。この序文は”漢文”で記されているので、「何となく意味は分かる気はするけど、正しい解釈のかな?」と不安になるところです。切りのいいところで区切りながら原文を読み下した後、難解な語句についての解説、全体の大意の説明の順で講義が進みました。

初回ということもあり、読み下しを3回行うなどしたため、予定時間をオーバーして2時間近い研究会となりましたが、受講者の皆さんは最後まで熱心にメモを取りながら勉強されていました。お疲れ様でした。

「茗理正伝」は、「新熊本市史 史料編第3巻近世Ⅰ」990ページから1010ページに収録されています。もちろん活字化されていますし、漢文については編者による訳文も付記されていますので、参考になると思います。また、早稲田大学中央図書館のデータベースから出版された「茗理正伝」正本のデジタル画像をインターネットで閲覧できますので、こちらも合わせて参照されてはいかがかと思います。

今後、基本的に毎月第4土曜日の午後に開催していきますので、会員の皆様にはできるだけご参加いただきたいと思います。

 

 

2014-09-29 | Posted in 宗家BLOGNo Comments » 

 

上田宗箇流ご宗家来訪

DSC_0021広島の名門、上田宗箇流のご宗家 上田宗冏様が熊本に来訪されました。

日本銀行の元熊本支店長で現在広島支店長を務めておられる本幡克哉様のご紹介により、今日一日ご案内させていただきましたが、ご無礼を顧みず申しますと、やはり大名家の末裔だけあって、えもいえぬ威厳というか貴人のオーラが感じられる方でした。

新八代駅でお迎えし、まずは松濱軒へ。松井文庫の榎田事務長のお出迎えを受け、白菊の間へ通されました。床には見覚えのある馬の絵が。なんと宮本武蔵筆の『野馬図』です。さすがは松井文庫!30分ほど事務長のお話を伺い、八代の肥後古流松華会の皆様のお茶の接待を受けた後、八代市立博物館で松井文庫所蔵の能道具や高田焼などの常設展示を鑑賞しました。

次に向かった先は、熊本県立美術館。学芸員の才藤先生に解説をお願いし、永青文庫の常設展示などを楽しんでいただきました。広島の文化振興に取り組んでおられる上田宗家には、官民協力して活性化を図っている永青文庫の取り組みを熱心に聞いておられました。

藤崎宮例大祭の交通規制をかいくぐり、泰勝寺に向かいます。行ってみたら、なんと茶道研究家としてご高名な静岡文化芸術大学学長の熊倉功夫先生がお出でになっていました。上田宗家とは旧知の間柄ということでしたが、私はもちろん初対面。思いがけずご挨拶する機会を得ることができ、うれしいサプライズでした。その後細川護光さんのご案内で四つ御廟や仰松軒などを見学し、宗家には熊本の茶道の聖地をご堪能いただけたのではないかと思います。

最後は、本荘小堀家で肥後古流のお点前でお茶を差し上げました。和服に着替えて濃茶の亭主を勤めましたが、さすがに緊張しました。細川家より拝領したものを中心に道具を取り揃え、また上田家と関連のある資料なども準備して、ある程度はご満足いただけたかと思います。

 

2014-09-21 | Posted in 宗家BLOGNo Comments » 

 

水の恵み

DSC_0038熊本市が上水道を100%地下水で賄っている、日本一の地下水都市であることはご承知だと思います。

熊本市内には21箇所の水源地がありますが、最大の水源は水前寺動植物園に隣接した「健軍水源地」です。

健軍水源地には11本の井戸がありますが、そのうち7本が自噴しており、中でも5号井は、1日あたり15000立方メートルの天然地下水が、直径約2mほどの井戸から水しぶきを上げ、「ゴー」っとうなり声をあげて自然の力で湧き出しています。阿蘇山に降った雨が伏流水となり、約20年かけて熊本市に湧き出しているのです。

この水が、熊本市の上水道の源になっています。水道の蛇口から阿蘇の伏流水が出てくる我々熊本市民は、なんと恵まれていることでしょう。

初めて目の当たりにした健軍5号井の力強い湧き上がりに感動するとともに、この水の恵みを枯らすことなく後世に伝えていくため、我々は何をなすべきか、何ができるのかを考えさせられました。とりあえずは、一人一人が節水の意識を持つことから始めましょうか。

 

 

 

2014-09-12 | Posted in 宗家BLOGNo Comments »